まなびばこや  学校・教育のヒント集

「高学年になってから子どもとギスギスしてきた」「担任に相談しにくい」そんな悩みを持つ保護者の方へ。現役小学校教員25年以上の経験から、現場目線の本音をお届けします。 https://school-tips.hatenablog.com/

「宿題を学校に忘れた」が続く子に、親がとるべき対応

「また宿題を学校に忘れてきた」と聞いて、すぐ取りに行っていませんか?
実は、その対応が子どもの成長を妨げているかもしれません。現役教員の立場から、忘れ物が続く子への正しい関わり方をお伝えします。

小学校で25年間以上、担任として主に中・高学年の子どもたちと向き合ってきました。

「また宿題を学校に忘れてきた」——そう聞いて、すぐに学校へ取りに行く保護者の方がいます。気持ちはよくわかります。ただ、その対応が本当に子どものためになっているかどうか、少し立ち止まって考えてみてほしいと思います。

「取りに行く」で解決とは限らない
まず最初にお伝えしたいのは、学校へ宿題を取りに行き、家で宿題をさせればOKではない、ということです。

大切なのは、どれくらいの頻度で忘れているのか、そしてその子の学力や生活の状況はどうなのかという背景を知ることです。忘れた理由によって、対応はまったく変わってきます。

「忘れ物」には3つのパターンがある
たまに忘れる場合
これはただの不注意である場合がほとんどです。誰でも忘れることはあります。深刻に受け止める必要はないかもしれません。

頻繁に忘れる場合
頻度が高い場合は、忘れ物だけの問題ではない可能性があります。身の回りの整理整頓ができているか、何かをやっている途中で別のことに気を奪われていないか——そういった行動のパターンを記録してみてください。発達的な背景が関係していることもあり、その場合は専門機関に相談することも一つの選択肢だと思います。

意図して忘れてくる場合
実はこれが見落とされがちなパターンです。宿題のドリルやプリントが手元になければやらなくて済む——そう考えて、意図的に学校に置いてくる子がいます。その背景には、勉強が分からなくて苦痛という気持ちが隠れていることがあります。忘れ物が続くときは、子どもが学習でつまずいていないかを確認することも大切です。

親が先回りすると、失敗から学べなくなる
宿題を忘れてきたとき、「じゃあこれをやっておきなさい」「連絡帳に書いておくから明日先生に見せなさい」とすぐに対応してしまう親御さんがいます。

その気持ちはわかります。でも、この対応が続くと子どもは「失敗しても親が何とかしてくれる」と学んでしまいます。

中学年・高学年であれば、まず「どうすればいいと思う?」と本人に考えさせることが大切です。自分で失敗した責任は、自分で考えて取る。その経験の積み重ねが、子どもの自立につながっていくのではないかと思います。

失敗を「学びの入口」にする
宿題を忘れたことで、翌日先生にやっていないことを正直に伝えなければならない——そういう経験は、子どもにとって決して無駄ではありません。

失敗したときに親がすぐ助けてしまうと、その学びの機会が消えてしまいます。少し心を鬼にして、「どうするか自分で考えてみて」と一歩引いてみてください。

もちろん、子どもが本当に困っているときや、背景に別の問題がありそうなときは、一緒に考える姿勢も必要です。「すべて自分でやらせる」ではなく、「まず自分で考えさせてから、必要なら一緒に考える」というバランスが大切だと思っています。

そして、先生に伝えるときは「忘れました」だけで終わらせないことが大切です。「休み時間にやります」「代わりに○○をしてきました」——このように、忘れた事実だけでなく、どうするかまで自分の口で伝えられる子に育てることが、本当の意味での自立につながると思っています。報告で終わるのではなく、次の行動まで考える。その習慣が、将来大きな力になるはずです。

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「うちの子、給食を残してばかり」と先生に言う前に知ってほしいこと

給食を残してばかりいる子どもを見て、心配している保護者の方はいませんか?
実は、給食を残す理由は「好き嫌い」や「少食」だけではありません。現役教員の立場から、学校での給食の実態をお伝えします。

小学校で25年間以上、担任として主に中・高学年の子どもたちと向き合ってきました。

「うちの子が給食を残しているみたいで……」と心配そうに話しかけてくる保護者の方がいます。お子さんのことを気にかけているからこそだと思いますが、今回は給食を残すことについて、先生側の見方をお伝えしたいと思います。

給食を残すことは、今は「当然のこと」として認めています
以前は「給食は残さず食べなさい」という指導が当たり前の時代もありました。ただ、今はそういった指導はしていません。

理由は明確です。子どもには個人差があります。食べられる量も、好き嫌いも、それぞれ違います。嫌いなものや苦手なものを無理やり食べさせることが、その子の生涯にわたる豊かな食育につながるかというと、私は疑問だと思っています。

食事は本来、楽しいものであるはずです。無理強いによって食べることが嫌いになってしまっては本末転倒です。

ただし、なんでも認めるわけではない
残すことを認めているといっても、何も声をかけないわけではありません。

「少し食べてみたら?」と促すことはあります。一口食べてみると意外と食べられた、という経験が積み重なることで、食べられるものが少しずつ増えていくこともあるからです。

また、給食の必要カロリーは法律で定められています。極端に少ない量しか食べないような状態にならないよう、そこは気にかけています。

「家でも残す」か「学校だけ残す」かで、見方が変わる
保護者の方から「給食を残しているようで心配です」と相談を受けたとき、私がまず聞くのは家での食事の様子です。

家では食べているのに学校では残すのか、それとも家でも学校でも残すのか——この2つは、まったく意味が違います。

家でも学校でも残す場合は、その子が食べられる量がそもそも少ないのかもしれません。体の大きさや体質によって、食べられる量には個人差があります。

学校では残すけれど家では食べる場合は、量の問題ではなく別の理由が考えられます。その一つが味付けです。

給食の味付けは、意外と薄い
これは保護者の方にあまり知られていないことですが、給食の味付けは意外と薄いです。私自身、「もう少し塩気が欲しいな」「これじゃ食べられないよな」と感じた給食が正直あります。

家庭の味に慣れている子どもが、給食の薄い味付けに馴染めずに残してしまうことは十分考えられます。これは好き嫌いの問題でも、わがままでもありません。

高学年になると「心の問題」も出てくる
味付け以外に、もう一つ見落とされがちな理由があります。それは気持ちの問題です。

特に高学年になると、「自分が食べているところを見られたくない」「たくさん食べていると卑しく思われるかもしれない」などの意識が出てくるかもしれません。

食欲があっても、周りの目が気になって食べられない。そういう子が一定数いることを、先生は知っています。給食を残しているからといって、単純に「食が細い」「好き嫌いが多い」と決めつけないほうがいいかもしれません。

心配なときは、家での様子を教えてほしい
給食のことが気になるときは、まず家での食事の様子を先生に伝えてみてください。

「家では好き嫌いが多くて……」「家では完食しているんですが」といった情報が、先生にとってとても参考になります。

給食を残すことイコール問題、ではありません。その子なりの食との向き合い方を、家庭と学校が一緒に見守っていけたらと思っています。

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子どもが「先生に怒られた」と言ってきたとき、鵜呑みにしてはいけない理由

「うちの子が先生に怒られた」と聞いたとき、すぐに学校へ連絡を入れようとした経験はありませんか?
子どもの言葉をそのまま受け取る前に、知っておいてほしいことがあります。現役教員の立場から、率直にお伝えします。

小学校で25年間以上、担任として主に中・高学年の子どもたちと向き合ってきました。

「今日、先生に怒られた」と子どもが帰ってきたとき、親としてどう受け取るでしょうか。「それは大変だったね」と子どもに寄り添う方もいれば、「どんな指導をされたんだろう」と心配になる方もいると思います。今回は、その場面について先生側の視点からお伝えしたいと思います。

親の情報源は、子どもだけ
まず前提として、保護者の方が子どもの話を信じるのは当然のことです。学校で何があったか、家庭に伝わる情報は子どもの言葉だけです。それを信じるのは親として自然なことですし、責める気持ちはまったくありません。

ただ、子どもは無意識に話を誇張したり、自分に都合よく伝えたりすることがあります。「怒られた」という言葉一つとっても、強く注意されたのか、全体に向けて言ったことが自分に刺さったのか、実際には様々なケースがあります。

なぜ子どもは家で不満を言うのか
子どもが帰宅して「先生に怒られた」と不満を漏らすとき、その背景には「指導を納得して受け入れられなかった」という気持ちがあることが多いと思っています。

だからこそ私は、子どもを指導するとき「腹に落ちる」まで丁寧に伝えることを大切にしています。何がよくなかったのか、どうすればよかったのかを一緒に考えさせる。子ども自身が「自分の何が悪かったか」を理解できれば、帰宅して親に話せば自分もまた叱られると気づくので、不満として話すことは少なくなるものです。

逆に言えば、子どもが家で不満を言っているときは、学校での指導が本人に届いていないサインかもしれません。

「叱る」と「怒る」は違う
ここで一つ、保護者の方にも知っておいてほしいことがあります。「叱る」と「怒る」は似ているようで、まったく違います。

叱るは、叱る側が冷静な状態で、相手の言動について落ち着いて指摘することです。怒るは、感情に任せた状態です。

子どもへの指導において使うべきは「叱る」であり、「怒る」ではありません。これは教師も保護者も同じです。感情的に怒られた子どもは、何がいけなかったのかよりも「怖かった」「理不尽だった」という気持ちが残ります。それが「先生に怒られた」という言葉になって帰ってくることもあります。

「100%」ではなく「そう言っているのですが」
保護者の方から学校に連絡をいただくとき、対応しやすいのは「子どもがこのように言っているのですが、実際はどうだったのでしょうか」という聞き方です。

一方、「どういう指導をされたのですか」と頭ごなしに言われると、先生側も身構えてしまいます。そうなると本当に大切な話し合いができなくなってしまいます。

子どもの話を信じつつも、「うちの子にも何か問題があったのかもしれない」という視点を少し残しておいていただけると、先生としてはとても話しやすくなります。

相談するときは「子どもがどうしたいか」を中心に
保護者の方から連絡をいただいたとき、私が必ず確認するのは「お子さん自身はどうしたいと思っているか」です。

保護者の方が我が子のために動いてくださる気持ちはよくわかります。ただ、主役はあくまで子どもです。「お家の方のお気持ちはいったん置いておいて、お子さんがどうしたいかを一緒に考えませんか」とお伝えするようにしています。

もちろん、私の指導の仕方が子どもに不快な思いをさせていたのであれば、そこはきちんと謝罪したうえで、です。

子どもの言葉を「入口」にしてほしい
「先生に怒られた」という子どもの言葉は、何かが起きたサインです。ただ、それをそのまま結論にするのではなく、「何があったのか、もう少し聞いてみよう」という入口にしていただけたらと思います。

「そのとき、あなたはどうしたかったの?」「先生に何か伝えたいことはある?」と子どもに聞いてみてください。子ども自身がどう感じているかが見えてくると、家庭と学校が一緒に考えるための土台ができます。

学校と保護者は、子どものために同じ方向を向きたいと思っています。そのためにも、まず子どもの気持ちを真ん中に置いた対話ができると、うれしいです。

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参観日に「うちの子だけ手を挙げない」と感じたとき、先生が見ているもの

授業参観で、自分の子どもだけ手を挙げていないと感じて不安になった経験はありませんか?
実は、先生が授業で見ているポイントは挙手だけではありません。現役教員の立場から、参観日の「本当の見どころ」をお伝えします。

小学校で25年間以上、担任として主に中・高学年の子どもたちと向き合ってきました。

授業参観のあと、「うちの子、全然手を挙げなくて……」と肩を落とす保護者の方に会うことがあります。その気持ちはよくわかります。ただ、先生の立場からお伝えすると、手を挙げるかどうかは授業で見ているポイントの一つにすぎません。

挙手より大切にしていること
私が授業で重視しているのは、挙手の数ではなく、子どもが自分の考えを持てたかどうかです。

そのため、授業では「自分の考えをノートに書きなさい」と指示することが多いです。発表は後回しにして、まず一人ひとりが自分の頭で考える時間を確保します。

手を挙げなかった子でも、ノートを見れば何を考えていたかがわかります。むしろノートに丁寧に考えが書かれているのに、発表が苦手で手を挙げられない子はたくさんいます。

授業にはこんな流れがある
私が大切にしている授業の流れはこうです。

① 先生の指示を聞く
② 指示をもとに活動する(考える・書く)
③ 自分の考えをノートにまとめる
④ 隣の人に自分の考えを伝える
⑤ 全体で発表する
全体での発表は、この流れの最後に来るものです。手を挙げるかどうかはその一場面にすぎません。

特に④の「隣の人に伝える」という場面は、保護者の方にもぜひ見てほしいところです。大勢の前では話せない子でも、隣の友達には自分の考えを伝えられることがあります。その姿こそ、その子が「考えを持てた」証拠です。

参観日に見てほしい4つのポイント
では、参観日に何を見ればいいのか。おすすめしたいのは次の4点です。

先生の指示を聞いているか
話を聞く姿勢があるかどうか。これが授業の土台です。

指示をもとに活動できているか
言われたことに対して、自分で動けているか。

自分の考えをノートに書けているか
手が止まっていないか。鉛筆が動いていれば、考えています。

隣の人に話せているか
声の大きさは関係ありません。顔を向けて話そうとしているかどうかを見てください。

手を挙げないことを、責めないでほしい
参観から帰ったあと、「なんで手を挙げないの?」と子どもに言ってしまう親御さんは少なくありません。気持ちはわかりますが、できれば別の声かけをしてほしいと思っています。

「今日の授業、何を考えたの?」「隣の子に何か話してた?」という聞き方のほうが、子どもは自分の学びを振り返りやすくなります。

手を挙げることは、学びの一つの形にすぎません。参観日は、我が子の「考える姿」を見る日だと思っていただけると、見え方がずいぶん変わるのではないかと思います。

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「仲良しの子と同じクラスにして」という希望、先生はどう受け取っているか

毎年クラス替えの時期になると、「仲良しの子と同じクラスにしてほしい」「あの子とは離してほしい」という希望を学校に伝えるべきか迷う保護者の方は多いのではないでしょうか。
実際に希望を伝えたとき、先生はどう受け取っているのか。現役教員の立場から、正直にお伝えします。

小学校で25年間以上、担任として主に中・高学年の子どもたちと向き合ってきました。

毎年クラス替えの時期になると、保護者の方から「仲良しの子と同じクラスにしてほしい」「あの子と一緒のクラスにしないでほしい」という希望が寄せられることがあります。その希望を受け取るたびに、私たち教員がまず気になるのは「なぜそう思うのか」という理由です。

希望の裏にある「理由」が大事
「仲良しの子と一緒にしてほしい」という言葉には、大きく分けて2つのパターンがあります。

一つは、子どもが「○○ちゃんと一緒がいい」と言っているから、そのまま伝えているケース。もう一つは、何か具体的な心配があって、その子と一緒のクラスにしてほしいと思っているケースです。

この2つは、受け取り方がまったく違います。前者については、子どもの気持ちはわかりますが、全員の希望を聞いていてはクラス替えができません。後者については、その心配の中身をぜひ詳しく聞かせてほしいと思っています。

クラス替えは、こんな基準で決まっている
保護者の方があまりご存じないのは、クラス替えがかなり細かい基準で決められているということです。

主な観点を挙げると、男女の人数バランス・学力・運動面・人間関係・双子など兄弟姉妹をどうするか、などがあります。担任だけでなく、学年の先生、これまでその学年を担任した先生がいる場合は、その先生にも意見を聞いて、何度も話し合って決めています。

つまり、子どもたちのことを何も考えずに機械的に振り分けているわけではない、ということです。

人間関係の判断は、特に慎重に
人間関係については、とくに丁寧に考えます。

「この二人が一緒のクラスになると、お互いの良さが引き出される」と判断すれば、同じクラスにします。逆に、「一緒にいるとどちらにとってもマイナスの関係になりやすい」と判断すれば、離すこともあります。

これは決して「仲が悪いから」という単純な理由ではありません。子どもの成長にとって、どちらが良いかという視点で考えています。

希望を伝えるなら、個別懇談が一番
もし「本当に心配なことがあって、クラスのことを相談したい」という場合は、個別懇談の場を使っていただくのが一番だと思います。

そのとき、ぜひ理由を詳しく話してほしいのです。子どもは学校では上手くやっているように見えても、実は我慢していて、家では愚痴を言っているというケースもあります。そういった家庭でしか見えない情報は、先生には届かないことが多いです。

「こんなこと言っていいのかな」と遠慮せず、話してみてください。その情報がクラス替えの判断に活きることは十分あります。

どうしても合わない子と一緒になることもある
クラスの数は限られています。どれだけ丁寧に考えても、どうしても合わない子と同じクラスになってしまうことはあります。

以前、合わない担任との付き合い方についても書きましたが、自分と合わない人とどのように距離を取りながら付き合っていくかは、社会に出てからも必ず求められることです。完璧なクラス編成はありません。その中でどう折り合いをつけるか、それ自体が子どもにとって大切な学びになるのではないかと思っています。

子どもが家で話していることを、大切にしてほしい
学校と家庭では、同じ子どもでも見せる顔が違います。学校では友達と普通に接しているように見えても、帰宅してから「あの子と一緒はいやだ」と話している、ということは珍しくありません。

その言葉を「子どもが言っているから」と軽く流さずに受け取ってほしいと思います。心配なことがあれば、学校に伝える。それだけで、先生が気をつけて見ることができます。

クラス替えへの希望は、必ずしもそのまま叶えられるわけではありません。ただ、保護者の方が何を心配しているかを知ることは、先生にとってもとても大切な情報です。遠慮なく話しかけてもらえると、ありがたいと思っています。

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このブログについて―現役小学校教員が保護者に伝えたいこと

小学校で25年間以上、担任として主に中・高学年の子どもたちと向き合ってきました。 このブログを読んでくださっている方の中には、こんな悩みを持っている方がいるかもしれません。

  • 子どもが「学校行きたくない」と言い出した
  • 担任の先生とうまくいっていない気がする
  • 反抗期で子どもとの関係がギクシャクしている
  • 通知表の評価が気になるけど、先生に聞いていいのかわからない
  • 褒め方・叱り方、これでいいのか自信が持てない

そういった悩みに、学校現場の目線からお答えしたいと思って、このブログを始めました。

このブログでお伝えすること

  • 先生から見た子どもの姿・保護者との関わり方
  • 学校にまつわる「これってどうなの?」への本音の答え
  • 家庭でできる、子どもへの声かけ・関わり方のヒント

難しい教育論ではなく、現場で実際に見てきたことをもとに、できるだけ具体的に書いていきます。

書いている人について

公立小学校で25年以上、担任として働いています。高学年を担任することが多く、反抗期の子どもたちや、悩みを抱えた保護者の方々と向き合ってきました。 学校のことは、なかなか外から見えにくいと思います。このブログが、学校と家庭をつなぐ小さな橋になれたらと思っています。

更新について

基本的に毎日更新を目標にしています。テーマは保護者の方が実際に感じる疑問や悩みを中心に選んでいます。 読んで「参考になった」と思ったら、読者登録やはてなブックマークをしていただけると励みになります。

テストで100点を取ったとき、「えらい!」だけ言う親と先を行く親の違い

子どもが100点のテストを持ち帰ったとき、あなたはどんな言葉をかけていますか?
「えらい!」はもちろん悪くありません。でも、そこからもう一言添えるだけで、子どもの育ち方が変わるかもしれません。
現役の小学校教員として26年以上、子どもたちの姿を見てきた立場から、具体的な声かけの違いをお伝えします。

小学校で25年間以上、担任として主に中・高学年の子どもたちと向き合ってきました。

テストを返した日の放課後、子どもたちの表情はさまざまです。100点を誇らしそうに見せに来る子、こっそり丸めてランドセルに押し込む子。その姿を見るたびに、「おうちでどんな声をかけてもらっているんだろう」と思うことがありました。

「えらい!」は間違っていない、でも……
100点を持ち帰った子どもに「えらい!」と言うことは、決して悪いことではありません。子どもは嬉しいですし、認めてもらえたという気持ちになります。

ただ、「えらい!」だけで終わると、子どもの意識は結果にだけ向きます。次のテストでも100点を取らないと褒めてもらえない、という無言のプレッシャーになることもあります。

「先を行く親」は、ここからもう一歩踏み込みます。

「どうして100点取れたと思う?」と聞いてみる
100点を見せてきた子どもに、こう聞いてみてください。

「どうして100点取れたと思う?」

子どもはさまざまな答えを返してくると思います。

「一生懸命勉強したから」
「先生の話をちゃんと聞いたから」
「わからないところを質問したから」
「宿題をきちんとしたから」
どんな答えでも構いません。この質問の目的は正解を出させることではなく、子ども自身に自分のプロセスを振り返らせることです。

まず受け止める、それだけでいい
どんな答えが返ってきても、まず受け止めることが大切だと思います。

「そうなんだ、宿題きちんとやったんだね」

それだけで十分です。否定も、追加の要求もしない。子どもは「ちゃんと聞いてもらえた」と感じます。

「価値づけ」がさらに子どもの自信をつくる
さらにもう一歩できる親御さんは、ここに価値づけを加えます。価値づけとは、親が実際に見ていたことを言葉にすることです。

たとえば、子どもが「宿題をきちんとしたから」と答えたとします。そこに、こんな言葉を添えてみてください。

「そうだね。お母さんが声をかける前に、自分からやっていたよね。あれはすごいなって思っていたよ。」

「えらい!」との違いがわかるでしょうか。これは結果への評価ではなく、その子の行動そのものへの評価です。しかも、親がちゃんと見ていてくれたという安心感も伝わります。

子どもは「自分からやったことが認められた」と感じ、次も自分から動こうとする気持ちにつながっていくのではないかと思います。

100点じゃなかったときも、同じ視点で
この考え方は、100点じゃなかったときにも活きます。ただし、点数をどう受け止めるかは子どもによって違います。

もともと点数が低かった子の場合
これまで20点台だった子が80点を取ったなら、それは大きな成長です。同じように「どうして取れたと思う?」と聞いて、プロセスを一緒に喜べばいいと思います。

いつも高得点だった子の場合
いつもほとんど100点の子が80点だったなら、がっかりしているかもしれません。そういうときに「どうして?」と聞くと、責めているように聞こえてしまうことがあります。

「今回のテスト、難しかった?」と入り口を変えてみてください。子どもが話してくれたら、「じゃあ一緒に復習しようか」と次の行動に気持ちを向ける。失敗してもやり直しがきく——そのことを、親の態度で教えてあげてほしいと思います。

点数の先にあるものを見る
テストの点数は、その日の結果にすぎません。でも「どうやって取ったか」「次にどうするか」は、これから先ずっと使えるものです。

「えらい!」の一言を否定したいわけではありません。ただ、そこからもう一歩。子どもが自分のプロセスを振り返れるような声かけが習慣になると、子どもの「自分で考える力」は少しずつ育っていくのではないでしょうか。

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